ろう付けの基礎知識 酸化皮膜
ろう付けするとなぜ金属に付くのでしょうか?
ここでは顕微鏡レベルでのかんたんな説明です。
![](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2021/07/5080996c18001659ac5dbcb04f1ba77d.png)
そう言われてみれば、なんでろう付けが出来るんだろう?
通常の金属の表面
通常は常温は下記のようになっています。
金属の表面は酸素と結合して酸化しているのです。
金属表面は酸化皮膜で覆われています。
![ろう付けの課程](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2023/01/983fb6e75fcb5cfdcbb0d8ca79e68a4e-640x480.png)
ろう付けの課程
フラックスを使った金属の表面
ろう付けは酸化を嫌いますので
フラックスを使います。
![フラックスを使った金属の表面](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2023/01/f6eeaf55b6828d30f0f92f94e8532b30-640x480.png)
フラックスを使った金属の表面
フラックスによって、酸素原子が母材から取られ、
母材上をフラックスが覆っていることになります。
フラックスで金属の表面にぬれをつくる(加熱する)
金属表面を酸化させないつまり
酸化皮膜を取り除く目的で
フラックスを塗ります。
![加熱する ぬれをつくる](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2023/01/91b151d5dfbcecfd75f648b292f0816c-640x480.png)
加熱する ぬれをつくる
溶けたフラックスが金属表面をおおうと
酸化物中(金属表面の酸化皮膜)から酸素が吸い取られます。
金属原子だけの状態になります。
ぬれをつくる(加熱し続けた状態)
加熱(ぬれをつくった状態)し続けると
母材の原子とろうの原子が引き寄せられ結合するのです。
![ろう原子がぬれて結合した状態(B)](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2023/01/7ed197f1724b7a8147bbb8c830f67be5-1-640x480.png)
ろう原子がぬれて結合した状態(B)
ろう原子と母材原子が入り交じった
合金層(拡散層)が出来る
ぬれができてからろう材を付ける
![合金層の上にろう材がのる](https://fujiisyouten.com/wp-content/uploads/2023/01/29a43f1c6c7c0fededbb250e18736560-640x480.png)
合金層の上にろう材がのる
これでろう材が合金層(拡散層)の上に密着します。
ろう付けの時に覚えること(まとめ)
-
常温では金属の表面は酸化皮膜である。
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金属の上に汚れがあるとろうが密着しない(はじく)
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油分、酸化スケール(水垢)を取り除く
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