1967 BSA B44VA 買ってしまいました!
また手が出てしまった英国車への想い
バイク好きなら誰しも経験があると思いますが、
ついつい手が出てしまう瞬間というものがあります。
今回もまさにその瞬間でした。
ぼくはバイクに乗れる時間はそう長くないでしょう。
最後には今までで気に入ったバイクを1台欲しかったのです。
1967年式のBSA B44VAを手に入れてしまったのです。
BSAといえば、英国を代表するバイクメーカーの一つ。
Birmingham Small Arms Companyの略称で、
元々は銃器メーカーとして
1861年に創業した歴史ある会社です。
バイク製造に参入したのは1910年代で、
特に1960年代から70年代にかけては
数多くの名車を世に送り出しました。
B44VAとの出会い
今回手に入れたのは1967年式のBSA B44VA。
この個体は相当に程度が良く、
これまで見てきた同年代のBSAの中でも
特に状態の良いものでした。
外観の美しさもさることながら、
エンジンやフレームの状態も良好で、
これなら長く付き合えそうだという直感がありました。
B44は441ccの単気筒エンジンを搭載したモデルで、
1965年から1972年まで生産されました。
VAは「Victor Adventurer」の略で、
オフロード走行も意識した仕様となっています。
高いクリアランス、頑丈なフレーム、
そして信頼性の高いエンジンが特徴的です。
いきなりの試練
しかし、バイクとの出会いは必ずしも順風満帆とは限りません。
手に入れてすぐに問題が発生しました。
エンジンがかからないのです。詳しく調べてみると、
どうにもコイルからの点火がありません。
点火系のトラブルは旧車につきものとはいえ、
やはり落胆してしまいます。
現在、この愛車は入手してから
しばらく放置状態が続いています。
仕事の忙しさもあり、なかなか本格的な修理に
取り掛かれずにいるのが現状です。
しかし、これもまた旧車オーナーの宿命かもしれません。
時間をかけて丁寧に向き合っていく必要があります。
点火系トラブルへのアプローチ

BOSCH 0221119030 OEイグニッションコイル – セレクトBMW、ダッジ、ホンダ、ジャガー、ランドローバー、マツダ、メルセデスベンツ、MG、三菱、日産、プリマス、スバル、トヨタ、トライアンフなどに対応。
点火系のトラブルは、旧車において最も一般的な問題の一つです。
特に1960年代のBSAでは、イグニッションコイル、ポイント、コンデンサーなどの
電装部品の劣化が原因となることが多いです。
まずはイグニッションコイルの抵抗値を測定し、
規定値内にあるかどうかを確認する必要があります。
もし抵抗値が異常であれば、コイルの交換が必要でしょう。
次にポイントの接点の状態をチェック。
腐食や摩耗があれば清掃または交換します。
コンデンサーも同様に、容量抜けがないかテスターで確認します。
配線の劣化も見逃せません。
半世紀以上前の車両ですから、
配線の被覆が劣化していたり、
接続部分で断線していたりする可能性もあります。
一つ一つ丁寧に点検していく作業が必要になります。
この年代のBSAへのこだわり
実は、ぼくにはこの年代のBSAに対する強いこだわりがあります。
この後の年式になると、シリンダーが四角くなってしまい、
どうしても許せないのです。単気筒でシリンダーが円形じゃないと嫌なのです。
1967年当時のBSAは、まだ伝統的な円形シリンダーを採用していました。
この美しいフォルムこそが、英国車の魅力の一つだと思っています。
機能性を重視して角型になった後年のデザインも理解できますが、
やはり美的な観点から円形シリンダーの方が格段に美しいと感じます。
英国車の魅力とは
BSAに限らず、英国製のオートバイには独特の魅力があります。
それは単なる移動手段を超えた、何か特別な存在感です。
イタリア車の情熱的な美しさとも、ドイツ車の機械的な完成度とも異なる、
紳士的でありながらも野性味のある魅力があります。
※BMWは散々だまされたので大嫌いになりました。
もう2度と買いません。
英国車は決して完璧ではありません。
電装系のトラブルは日常茶飯事ですし、
オイル漏れも当たり前。
しかし、そんな欠点も含めて愛すべき存在なのです。
まるで気難しい貴族のような性格で、
オーナーとの信頼関係が築けて
初めて本来の性能を発揮してくれます。
修理への想い
現在不動状態のB44VAですが、
決して諦めるつもりはありません。
むしろ、これから始まる修理作業を
楽しみにしている部分もあります。
旧車の修理は単なる作業ではなく、
車両との対話のようなものです。
どこが悪いのか、何を求めているのか、
一つ一つ確認しながら進めていく過程で、
車両への理解が深まっていきます。
そして最終的にエンジンがかかった瞬間の喜びは、
何物にも代えがたいものがあります。
今後の計画
点火系の修理が完了したら、
次は他の部分もチェックしていく予定です。
キャブレターのオーバーホール、
ブレーキ系統の点検、サスペンションの調整など、
やるべきことは山積みです。
また、外装についても細部まで磨き上げていきたいと思います。
1967年当時の美しさを可能な限り再現し、
この素晴らしい英国車の魅力を最大限に引き出したいのです。
最後に
BSA B44VAとの出会いは、まさに運命的なものでした。
現在は不動状態で少し寂しい思いをしていますが、
必ず復活させてみせます。
そして再び路上で英国車らしい鼓動を響かせる日を心待ちにしています。
旧車との付き合いは忍耐が必要ですが、
それ以上に大きな喜びと満足感をもたらしてくれます。
この1967年式BSA B44VAとの物語は、まだ始まったばかりです。
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