逆火防止器 リセットの方法
作業現場で酸素ゲージ、アセチレンゲージ、LPゲージには
逆火防止器が使われております。
ある日突然逆火防止装置が作動してあわてることがありませんか?
逆火防止器は交換部品の1つです。
逆火防止装置には何種類もあります
各メーカーから出しているものはそれぞれですが
理屈は一緒です。
大体こんな形をしています
理屈
ガスや逆火の火が逆流すると
逆止弁がふさぐという仕組みです
ガスゲージ本体にガスがが戻りません。
本格的な逆火はしゃへい板も閉じて
火を防ぎます。
酸素、ガスの逆流は逆止弁が止まるだけです
完全に逆火の場合アポロ側のしゃへい板も閉じます
中身はこのような動作になっています
逆火防止器解除の方法
基本的に【逆火防止解除】は
どのタイプの逆火防止器でも
ゲージから外してアポロコックも外しましょう
アポロコックも逆止弁が入っています。
そのまま解除しようとしても
開放するガスの逃げ場がなくなります。
※アセチレンやLPの場合圧力が低いので
アポロコックを外さなくても大丈夫な時があります。
1.ダイヤル式解除タイプ
色々なタイプがあります。
このタイプは頭にダイヤルが付いております
上から見たところ
マイナスねじを一回転させて赤いしるしに合わせる
右からでも左からでもどちらでもいい。
※赤い点の印と矢印の位置はぴったり合わせてください
カタンと内部のバネの下がった音がしたら逆火防止のストッパーが外れます。
これで逆火防止が解除になります。
2.押しボタン式タイプの場合
逆火防止が働くと上のボタンが出てきます。
これを押し込んでカチッといえば逆火防止が解除になります。
青いラベルが表示されますからよくわかります。
3.スライド式逆火防止器の場合
下の場合安全装置が働いていない通常の様子です。
安全装置が働くと中央のスライド部分が動きます。
逆火が働くとパチンとスライド部分が下に下がります。
ばねが効いているので右のほうにカチッというまで押し上げると、
逆火防止解除になります。
逆火防止解除になりました
ヤマトのタイプでガスゲージ側に黒いゴムのついている製品は
逆火が働くと本体スライド部分が上の方に働きます。
※黒いゴムの部分が縮こまった状態に
なりますのですぐにわかります。
下の方にカチッというまで
スライドさせて逆火防止を解除させます。
4.押し戻し逆火防止器の場合
このタイプの逆火防止器も一旦ゲージから取り外す必要があります。
アポロコックも外してください。
本体側には逆火防止リセットのボタンもダイヤルもありません。
この部品を外した逆火防止器の内側に差し込みます。
この部品は昔は金属で出来ていましたが、
今はプラスチックでできていますので
経年劣化で割れたり壊れやすいので
ない場合は細めのドライバーで押し込んでも構いません。
必ずカチッと音がするまで押し込んでください。
逆火防止解除が出来ます
逆火防止器の解除が出来ない場合
アポロコックも逆止弁が入ってます
逆火防止器内のガスを逃がすため
1.ダイヤル式解除タイプ
マイナスねじをいくら回しても解除できない場合は
逆火防止器内部にガスが充満しているので解除できない場合があります。
逆火防止器とアポロコックをガスゲージから外して
ダイヤルを回してください。
ダイヤルを回して解除できないのでしたら壊れている場合があります。
2.押しボタン式タイプの場合
固くて押し切れない場合
逆火防止器内部にガスが充満しているので
解除できない場合があります。
その場合は逆火防止器とアポロコックをガスゲージから外して
ボタンを押してください。
それでも
余りにも固い場合は壊れています。
またすぐ戻る場合は最初にガスバーナーや
ツインホース内のススを疑ってください。
そのうえで直ぐにボタンが戻って逆火防止が働く場合は
逆火防止器本体が壊れている場合があります。
3.スライド式逆火防止器の場合
非常に便利ですが、
ちょっとしたガスバーナーからのガスの逆流や
逆火で逆火防止がすぐに働く傾向にあります。
最初にガスバーナーやツインホース内のススを疑いますが、
逆火解除のスライドを戻しても
余りにもすぐに戻るようでしたら
逆火防止器の故障を疑ってください。
※ばねや引っ掛かり部分の部品が
壊れている可能性があります。
4.押し戻し逆火防止器の場合
昔はこのタイプが主流でした。
以前は逆火防止解除の部品も金属でできておりましたが、
今はプラスチックで硬化すると折れたり、
どこかへ紛失する確率が高いです。
プラスチックのひもで本体に取り付いていますが、
硬化していなくて簡単に切れて紛失します。
しかしながら逆火防止装置が
壊れたことは見たことがないくらい堅牢です。
弊社も昔から使っていますが壊れたことがありません。
逆火した時、一度外して棒で押して
逆火解除しなければならないのが面倒なくらいで、
本当に丈夫です。
まとめ
逆火防止器は消耗品です。
逆火防止器は交換部品の1つです。
ほこりっぽい現場での使用、
ビンをガスゲージに取り付けたまま倒した時に
損傷を受けやすいです。
逆火防止器解除についている
ボタン、ピン、逆火防止器本体が曲がって
解除できなくなることもあります。
ビンを倒したらアポロコックも
壊れる可能性が大きいです。
逆火防止器が働いたら、
まずガスバーナーやツインホース内のススを疑ってください。
(あまりにもツインホース内の
ススが多い時は逆火の火が引火する可能性が高く危険です。
交換してください。)
特にガスバーナーに異常があると
良く逆火防止器が働きます。
ガスバーナー本体に
キレツ(銀ろうの剥がれ、Oリングのへたり、バルブナットのゆるみ ガスバルブの劣化)が
入って外気が入ると火が戻らなくても外気が一瞬の間に侵入してくるからです。
ガスバーナーのバルブを閉じた瞬間、逆火防止、逆火弁が働きます。
ホースがススで詰まり気味の時にも起きやすいです。
ガスの通り道が狭くなっているため
機敏に反応してしまいます。
逆火防止器はガスメーターに取り付けますが、
漏れが無いようにきつめに取り付けます。
メーカーによっては一旦きつく取り付けてから
後で外して再度取り付けたら
漏れが止まらないという逆火防止器の機種が
ありますので専門の方にお尋ねください。
シールテープで補強してもムダなことがあります。
逆火防止器を取り付けたら必ず漏れチェックを使用して
漏れが無いようにしてください。
特に酸素の逆火防止器の場合、
逆火防止器内部に高圧の酸素が溜まっている場合が多いので
ボタンや、スイッチなどが固くて戻りにくい場合があります。
余りにも固い場合は必ずガスゲージからアポロコックも外して
逆火防止を解除しましょう。
※アセチレンやLPの場合圧力が低いので
アポロコックを外さなくても大丈夫な時があります。
現在は逆火防止器が無いガス切断の作業は厳しく管理されています。
逆火防止器がおかしいと思ったらすぐに交換しましょう。
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