江戸川区 有限会社 藤井商店
藤井直樹と申します。
@fujii_shoten
江戸川区で中古機械販売
コンプレッサーの修理
ガスバーナーの分解修理を
専門に行っています。
炭酸ガス流量計の選び方と使い方
炭酸ガスゲージは流量計です。
炭酸ガスは、大気中に開放すると
-60℃まで冷えることをご存知ですか?
そのため、炭酸ガス流量計には、凍結を防ぐために
ラジエーターやヒーターが付いたタイプがあります。
用途に合わせた流量計選びが重要!
炭酸ガス流量計は、飲食店で使う
ビールサーバー用から、
工場の溶接に使う業務用まで
様々な種類があります。
このページでは、
溶接に使う炭酸ガス流量計について解説します。
流量範囲にご注意を!
溶接用の炭酸ガス流量計には、
通常25L/minまたは50L/minの
流量管が付いています。
50L/minを超える流量が必要になることは
まずありません。
古い機種には100L/minの流量管が
付いている場合もありますが、
半自動溶接で100L/minもの流量を
使うことはないので、
宝の持ち腐れになってしまいます。
流量計の役割はあくまでも
設定した流量を維持することであり、
流量を大きく変動させるための
ものではないからです。
100L/minもの急激な流量変化は
溶接品質に悪影響を及ぼす
可能性があります。
橋脚工事で外で溶接する場合は
風などの影響で風防対策が必須であり、
容量の大きな炭酸ゲージが必要です。
扱いがわかっている
熟練の職人さんは
100L/minの炭酸ガスの調整を
無理に上げることはしません。
具体的な溶接技術は
👇こちらに記載があります。👇
こちらを読んでいただけますと、
100L/minもの流量というのは
特別な溶接と言うことがわかります。
50L/min以内で
充分と言うことがわかります。
溶接条件の見直し:
使用する溶接電流、
溶接速度、シールドガス流量などの
溶接条件が適切でない可能性があります。
溶接条件を見直すことで、
現状の流量で対応できる
かもしれません。
ノズル径の変更:
より多くのシールドガスが必要な場合は、
ノズル径を大きくすることで
対応できる場合があります。
使用する溶接電流、
溶接速度、シールドガス流量などの
溶接条件に最適な流量計を選びましょう。
ガス流量計の故障:
流量計が正常に動作していない
可能性もあります。
流量計の交換が必要となる
場合があります。
いずれにしても、
100L/minもの流量変更を行う場合は、
安易に流量計のハンドルを
操作するのではなく、
まずは原因を突き止め
適切な対応策を
検討するようにしてください。
不明な点があれば、
溶接の専門家に相談することをお勧めします。
流量調整
50L/min以上の流量が必要な場合は、
二重シールドなどの大容量の
炭酸ガスゲージが必要となります。
流量計本体のガス調整器内の
圧力を上げて調整します。
流量はフロート管内のパチンコ玉のような
鉄玉の上下で確認することが出来ます。
フロート管の真上にぶつかるまで
炭酸ガスの流量を上げません。
炭酸ガス吐出はの
量のつまみで調整しますが、
通常の半自動溶接機では
そこまで必要しません。
ガス溶接を行う方、販売する方は、
このことをしっかりと理解しておきましょう。
ポイント
- 炭酸ガスは急激に膨張すると-60℃まで冷えるため、凍結防止策が必須
- 溶接に使う炭酸ガス流量計は、25L/minか50L/minの流量で十分
- 流量が多い場合は、流量計本体のガス調整器で圧力を調整する
使用者 販売業者が 炭酸ゲージの扱いを知らないのは問題です
O2ゲージ、ACゲージ、アルゴンゲージ、
H2ゲージ、CO2ゲージの分解、修理が得意です。
カス切断器,ガス調整器の改造まで
手がけています。ガス溶断器、内部の部品にまで
学習しています。
勉強していないと
修理屋は出来ません。
部品構成など難解なので
修理屋になるほどは
覚えなくても良いです。
半自動溶接機やアルゴン溶接機を使う人は
炭酸ゲージの基本的な
取り扱いを知っておくべきです。
またこの工場に販売したガス業者も
炭酸ゲージの基本的な取り扱いや
しくみを知っておくべきです。
誰も知らない炭酸ガス調整器
炭酸ガスゲージの修理を受けました。
通常の工場で使用するタイプで
程度が悪い100L/minの
流速管が付いている物でした。
※流速管は上限の鉄球が当たる部分の
プロテクターが劣化して
割れている状態でした。
100L/minの流量は必要ないと
判断しました。
売っているだけで、使い方を知らない 炭酸ガス調整器
あまりにも程度が悪いので、
自社にあったまともな物(50L/min流速管付)を
整備して出しました。
ところがクレームがきました!
何のクレームかと思いました。
理由を聞いてみると”100L/minの流速管がついていない”
とのことでした。
ただ見た目が同じものをという理由で
クレームになってしまったのです。
これには唖然としました。
色々取次業者さんと
やりとりをしましたが
、
直接使用しているお客さまに
話が伝わるわけではないので、
この修理はこちら側でキャンセルしました。
結論
- 直接使用しているお客さま
- 販売商社
- 取次商社
だれも使い方、仕組みを知っていないと言うことになります。
使い方を知っていれば、
取り次いだ販売店のどこかで
この調整器を使用している人に
説明できたわけです。
この経験から、改めて
半自動溶接機ユーザーだけでなく、
販売業者も炭酸ガス流量計の
基礎知識を持つことが
重要だと感じました。
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