江戸川区 有限会社 藤井商店
藤井直樹と申します。
@fujii_shoten
江戸川区で中古機械販売
コンプレッサーの修理
ガスバーナーの分解修理を
専門に行っています。
アセチレンガス(C2H2)の特性について
記事を書きます。
あなたは仕事でアセチレンガスを
使っていますか?
アセチレンガスの容器(ビン)の色は
褐色です。褐色
アセチレンガスがないと
現場でガス切断や溶接の仕事が出来ません。
ただ、
甘く見て欲しくはないのです。
それは大けがする元です。
この記事を読んで頂ければ
あなたはアセチレンガスの安全な使い方、
認識の仕方が変わります。
是非最後までご覧下さい。
アセチレンガスの発火点
アセチレンの発火点は305度です。
いきなり数字を言われてもピンときませんよね?
例えば家電でスパークした火花
電子ライターの火花程度で着火します。
ディスクグラインダーで
金属を削った時の火(スパッタ)では
確実に着火します。
根本的にわずかな着火源があれば
空気がなくても
アセチレンガスは分解爆発を起こし
火炎が伝播(でんぱ)する性質を持っています。
火がなくても自然発火する性質があるのです。
※最後まで読んで下さい。
👇科学的な文献から検証しています👇
アセチレンガスの利点
原材料 カルシウムカーバイド(化学式CaC2) 炭化カルシウムです。
- 可燃ガスの中で最も火炎温度が高い
- 優れた作業性 すべての溶断ガスの中で最も発熱量がある。
- 酸素消費量が少ない
溶断ガスの中で最も酸素の消費量が少ない。
(プロパンガスのおよそ4分の1)酸素消費量が少ないため、
酸素容器を使う数を減少出来る。
アセチレンガス漏れは絶対に注意
たまに聞く例ですが、
アセチレンガスを使用している工場で
ツインホースからのガス漏れに気づかず
そばで金床で金属をたたいていて
その火花で着火し工場炎上という話も聞きます。
高圧酸素のバルブを開けるときも注意
これは良く聞く例です。
アセチレンガス容器の隣には
酸素ガスの容器があります。
👇大変危険です👇 酸素ガスを勢いよく
ガスコックを開けている人がいます。
酸素ガスは高圧なので
勢いよくガスコックを開けると高熱が帯びます。
酸素ガスは高圧ですので
酸素ガスゲージの中の
圧力弁1点に急激に集中的な圧力がかかると
強く熱を発します。
その熱でアセチレンガスが漏れていると
発火します。
私はガスゲージの修理をしているので
使用している人の癖がわかります。
酸素ゲージを分解修理すると
圧力弁が溶けている物が
一定数あります。
これは酸素ビンのガスコックを
勢いよく開けたときの熱で
溶けた物と判断できます。
非常に危険ですから注意しましょう。
アセチレンガスは自然発火します
アセチレンや酸化エチレンなどは
衝撃や光によって爆発を引き起こす
「分解爆発性」を持つ可燃性ガスは
【ホスフィン】(水素系の物質)といった自然発火する
「自然発火性」を持つ可燃性物質が入っています。
アセチレンガスは【ホスフィン】という
自然発火性物質が形成されるので
自然発火もある事を理解しておいた方が良いです。
※あくまでも漏れの条件下にあります。
👇科学的な文献から検証しています👇
基本的にアセチレンガスは熱源がないと
爆発しませんが、馬鹿にしない方が良いです。
長いこと検査をしていないアセチレンガス容器の
元栓からは微弱にアセチレンガスが漏れているからです。
【理論上では自然爆発します】
屋外での使用に関してはあり得ない話ですが、
屋内工場での使用では充分に自然発火の可能性があります。
車(バン)に携帯用のアセチレンボンベを保管しておいて
たばこに火を付けたら爆発して
やけどをしたという症例も知っています。
このような症例は世間的に報告されていません。
私の何人ものお客様の話です。
1人だけではないので、
アセチレンガスの使いは充分に
注意して下さい。
単純に扱いが悪くてガスがメーター内、
ツインホース内に残っていた可能性が 高いですが、
【自然爆発】すると言うことは 覚えておいて下さい。
アセチレンガスが燃えだしたら
急いでアセチレンガス容器の元栓を閉めて下さい。
アセチレンガスのメーターを締めても無駄です。
その前にアセチレンガスゲージに
逆火防止器を付けましょう。
小池酸素 アポロゴールドアレスター GA-2MK アセチレン用
【これはなんだかわかりますか?】
答え:アセチレンガス容器の安全弁
実はもう一箇所あります。
火災になったときアセチレンのガス容器は
巨大な爆弾となってしまいます。
【分厚い鉄板の球体が爆発したらどうなるかわかりますよね?】
この2箇所はアセチレンのガス容器が一定の熱が
かかった時に爆弾にならないようにした安全弁です。
融点が105℃(±5℃)で溶けるようになっています。
火災になったときに熱で溶けて圧力を逃がしてくれます。
と言っても過信しないで下さい。
アセチレンガスの中身
中身は【ケイ酸カルシウム】が入っています。
これに溶剤としてアセトンを含ませております。
アセトンにアセチレンを溶解することで、
ボンベ内で比較的安定して保たれています。
画像/大陽日酸ガスさまより
アセチレンガスのにおい
こちらをごらん下さい。
実際に検証してみました。
アセチレンガスの不快臭は
自然爆発の原因【ホスフィン】や
【硫化水素】の匂いです。
アセチレン ガス 充填期間
アセチレンガスの容器は製造されてから
38年たった物は使用してはいけません。
充填も耐圧検査も受けられないと言うことです。
製造から20年未満は5年おきに検査
製造から20年以上たったものは2年おきに検査
になっております。
古いアセチレン容器の中身は
現在の【ケイ酸カルシウム】では無く
木炭であったり、石綿(アスベスト)が使われていたので
劣化などで、現代の安全基準にみたされないからです。
アセチレン用空ボンベ
ご使用になっているアセチレンガス容器の
打刻の確認をお願いします。
👇アセチレン ガス 耐圧検査👇
まとめ
たまに不適正なアセチレンガス容器の
取り扱いをしている方を見かねて、
アセチレンガスの危険性を
説明することがありますが、
”なんで火がないのに爆発するんだよ(`ε´)”
”40年仕事していてそんな事聞いたことない!デタラメ言うな”
と叱られることがあります。
でも私は言い続けます。
それはあなたにケガをして欲しくないからです。
実際にアセチレンの災害で大けがや死亡事故が
頻繁に起きているからです。
👇厚生労働省事例👇
日本クランプ 縦吊りクランプ R-0.5用部品 ジョーとカム 鉄骨が滑ると思ったら、 それはジョーとカムがすり減っています。
コメント
[…] アセチレンガスの取り扱いについて […]
[…] アセチレンガスの特性 […]