【溶接機を壊す方法】:プロが教える電気機器の不適切な使用法と対策
こんにちは、藤井商店です。
今回は【溶接機を壊す方法】について詳しくお伝えします。
特に溶接の仕事に携わっている人は
このことをもう一度思いだして下さい。
知っていると言うことで、
技能教習の修了書や仕事を任されます。
もしあなたが溶接で仕事をしていたら、
このことを知らないと、
大きな信頼を失いますので
特に注意してください。
この記事では、溶接機を含む様々な電気機器を不適切に使用することで、
どのように故障や破損につながるかを解説します。
エアコンプレッサー、発電機、エンジンウェルダー、
さらには冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品にも
共通する内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
1. 【溶接機を壊す方法】:一次線を極端に長くする
溶接機を壊す一次線の使用法
方法: 一次線(電源コード)を30m~40mに伸ばして使用する
結果: 電圧降下が発生し、機器に十分な電力が供給されない
なぜ溶接機が壊れるのか
電圧降下の影響:
長すぎる一次線は電圧降下を引き起こし、機器に必要な電圧が届かなくなります。
結果、機器内部の制御部分に十分な電力が供給されず、正常に動作しなくなります。
機器の過負荷:
電圧低下を補うため、機器は過剰に電流を引き込もうとします。
これにより、内部部品に過度の負荷がかかり、発熱や損傷につながります。
性能低下と故障:
継続的な低電圧操作により、機器の性能が著しく低下します。
最終的に、内部部品の焼損や制御回路の故障を引き起起こし、溶接機が完全に壊れます。
対策:溶接機を長持ちさせる方法
一次線は可能な限り短く保ち、15m以内に抑えることが理想的です。
やむを得ず長い一次線を使用する場合は、太いケーブルを選択し、電圧降下を最小限に抑えます。
2. 【溶接機を壊す方法】:二次線を極端に長くする
溶接機を壊す二次線の使用法
方法: 二次線(溶接ケーブル)を40m以上に伸ばして使用する
結果: 電圧降下と抵抗増加により、溶接品質が低下し機器に負担がかかる
なぜ溶接機が壊れるのか
アーク不安定化:
長すぎる二次線は電圧降下を引き起こし、アークが不安定になります。
不安定なアークは溶接品質を低下させ、スパッタ(飛沫)の増加を招きます。
過熱リスク:
長い二次線は抵抗が増加し、ケーブル自体が発熱します。
この熱がコネクタ部分や機器本体に伝わり、過熱の原因となります。
機器の過負荷:
電圧降下を補うため、機器は出力を上げようとします。
この状態が続くと、内部部品に過度の負荷がかかり、故障につながります。
対策:溶接機を長持ちさせる方法
二次線は20m以内に抑えることが理想的です。
やむを得ず長い二次線を使用する場合は、
太いケーブルを選択し、定期的に冷却時間を設けます。
3. 【溶接機を壊す方法】:定格使用率を無視する
溶接機を壊す使用率の無視方法
方法: 定格使用率を無視して連続運転する
結果: 機器の過熱と内部部品の劣化が急速に進行
なぜ溶接機が壊れるのか
過熱による損傷:
定格使用率を超えて使用すると、機器内部の温度が急激に上昇します。
高温により、電子部品やコイルなどが損傷を受けます。
絶縁材の劣化:
継続的な高温状態は、内部の絶縁材を劣化させます。
絶縁性能の低下は、短絡や漏電のリスクを高めます。
部品の寿命短縮:
過度の使用は、冷却システムの能力を超えて機器を酷使することになります。
結果として、各部品の寿命が大幅に短縮され、早期故障につながります。
対策:溶接機を長持ちさせる方法
定格使用率を厳守し、適切な休憩時間を設けます。
定格使用率が50%の場合、10分間のうち5分使用、5分休憩(冷却)のサイクルを守ります。
例:
定格使用率が60%の場合、10分間のうち4分使用、6分休憩(冷却)のサイクルを守ります。
冷却する時間が長く必要になります。
条件によっては定格使用率は実質20%になることも珍しくありません。
それだけ溶接機内部の基板や部品に
負荷がかかると言うことです。
負荷=熱 です
まとめ:溶接機を確実に壊す方法(そして避けるべき理由)
一次線を極端に長くする:
30m以上の一次線を使用
電圧降下により機器が正常に動作せず、内部部品に負担がかかります
二次線を極端に長くする:
40m以上の二次線を使用
アーク不安定化と過熱リスクにより、溶接品質低下と機器損傷を招きます
定格使用率を無視する:
連続運転や過度の長時間使用
機器の過熱と内部部品の急速な劣化が進行します
これらの方法は、溶接機だけでなく、エンジンウェルダー、
発電機、その他の電気機器にも同様に適用されます。
しかし、実際にはこれらの方法を避け、適切な使用方法を守ることが重要です。
適切な使用方法を守ることで、以下のメリットがあります:
機器の寿命が延びる
作業効率と溶接品質が向上する
安全性が高まる
長期的なコスト削減につながる
電気機器は適切に使用すれば、
長期間にわたって信頼性の高い性能を発揮し続けます。
日々の注意深い使用と定期的なメンテナンスが、
機器の寿命を延ばし、
作業の質と効率を向上させる鍵となります。
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