「兄のヤフオク旧車ハーレーに3年振り回された話」
～いくら何でも、そりゃないだろう～
ぼくはバイクが好きだ。
今までに何台レストアしたか数知れない。
エンジンの音、工具を握る手、レストアが進んでいく瞬間の達成感──
それらは僕にとって、趣味であり生きがいでもある。
けれども、それが「家族」のためになると、話はだいぶ変わってくる。
■ ヤフオク！で100万円のショベルヘッド
兄がある日、自慢げに言った。
「ヤフオクでハーレー買った。ショベルヘッド。しかも100万で！」
写真を見せられて、一瞬思わず「うぉ、いいじゃん」と
言ってしまった。
確かに雰囲気はあるし、バイク好きなら
一度は夢見るクラシックな風格がそこにはあった。
でも、どこかで「これは危ないぞ」と思った自分もいた。
正直価格的に安すぎるのです。
■ 動くけど壊れてる──理不尽な名車
現物を見て、第一声はこうだった。
「……マジか、これ走らせたのか？」
・配線は朽ちていて、どこがどこにつながっているのかすら怪しい
・サイドスタンドは折れていて、なぜかフレームに無理やり溶接
※兄が勝手に溶接した。
・全体の整合性がなく、見るたびに
「誰がこんな加工したんだ」と頭を抱える
・部品の整合性があいまい。
・「カッコ悪い」の一言
エンジンがかかることをもって「動く」と言われても、
それは“走れる”とは違う。
■ なぜか僕が直すことに
いつの間にか、「じゃあちょっと見てくれる？」の一言から、
僕の整備地獄が始まっていた。
バイク整備は嫌いじゃない。
今までに何台もレストアしてきたし、
フレームから組み直したこともある。
ただ人のバイクは気が進まない。
※自分のバイクじゃないから。
このハーレーだけは、精神的にやられた。
電装系は壊滅状態で、部品が存在しない。
つまり一から自作するしかない。
やる気が湧かずに3年放置して、
今年のゴールデンウィークを潰して
ようやく本格的に手を付けた。
細かいリークだけで後は整備屋に
小整備と車検をお願いすれば良いだけには
ぼくの整備で持っていった。
全くかからないセルスターターも
バッチリ回ります。
まだ細かいリーク（電気的な漏れ）が残っていて、未完成。
それでも、兄は次々に要求してくる。
「車検も頼むわ」「あそこも直して」「あとオイルも変えといて」
限界だった。
仕事がパンパンに詰まっていて人のバイクを触る
精神的な余裕が全くありませんでした。
👇楽したいのなら工具にお金をかけましょう👇
スナップオン Snap-on 1/4″ ラチェット エクステンション ソケット セット
■ 家族サービスの終わりと請求のはじまり
ここまでにかかった費用は、おおよそ50万円以上。
部品代だけで20万は超えているし、
僕の作業時間を整備士としての相場で換算すれば、
30万円分はゆうに超える。
・自分の時間は無くなる
・兄はほとんど金を払わない。
・仕事場に置いてあるのでとても邪魔。
さすがに言った。
「もう触りたくない。悪いけど、これ以上は無理だ。」
すると兄は、「じゃあお前にバイク譲るよ」と言い出した。
一瞬、「えっ、ありがとう……」と思ったが、すぐに現実が襲ってくる。
👇マイナスドライバーはなめやすいから高級品が一番言いです（リンクです）👇
スナップオン Snap-on ドライバー 6本セット ソフトグリップハンドル レッド プラス/マイナス
譲るよと言いながら、結局もらえない。
「でも俺、これ100万円で買ったからさ。やっぱ自分で売るわ。」
え？
直すだけ直させて、小整備した状態で自分で売る？
冗談じゃない。
結局自分で100万円で買った事実に引っ張られてしまった用です。
■ だから僕は、35万円を請求した
感情的には「全額払え」と言いたいところだった。
でも家族相手にそれをやると、関係が壊れるのもわかっていた。
だから冷静に伝えた。
「実費は50万円。でも兄弟だから、家族価格で35万円で精算してほしい。これでこの件は終わりにしよう。」
兄は驚いていたけれど、もう限界だった僕の顔を見て、
少しは理解したようだった。
ぼくは少し怒気味だった。
■ これは、お金の話じゃない
バイクを直すというのは、「乗れるようにする」以上の行為だ。
時間を使い、技術を使い、場合によっては命を預かる責任を負う。
それを「ただの趣味でしょ？」という顔で投げられると、
もうバイクも兄弟も好きでいられなくなる。
ぼくは、もう2度と人のバイクは触らない。
自分の趣味だけにしよう、、、こう固く決心した。
請求した35万円は、単なるお金ではない。
これは、尊重してほしいという気持ちの象徴だ。
■ 最後に、ヤフオクで旧車を買おうとしているあなたへ
僕はあなたがヤフオク！でバイクを買う事を止めない。
でもこう言いたい。
「動く」は「安全に走れる」とは違う
自分で整備できないなら、それは“趣味”ではなく“負債”になる
一番大事なのは、手伝ってくれる人への感謝（現金）と責任
メカニカルな整備や、知識が無いのにバイクを買うのは無謀そのもの
ヤフオク！で中古バイクを買う
ぼくは散々見ていますけど、
売った方も知識が無い、買った方も知識が無い、
特にヤフオク！のこうしたやりとりは
リテラシー不足のかたまりであります。
ヤフオク！でバイクは買わない方が良いと断言できます。
👇下の動画は、こういったトラブルを露呈しています👇
ヤフオク！で車両を買う人は必見です。
兄からリテラシー不足の言動
自分が旧車への理解がないのに人に押しつけて、
まだか？まだか？と催促されるのはうんざり。
兄が、ショップに丸投げしたらどのくらいの金額がかかるか
実感できるだろう。
いくら兄でもリテラシーがない仕事はもうやらない。
バイクはロマンだ。
でもそのロマンには、現実的なリスペクトが必要なんだ。
自分で調べて、手を汚して、最後まで完成させる、
それがレストアの醍醐味です。
いつかこのショベルヘッドが、笑って話せる思い出になりますように。
#ハーレーダビッドソン #ショベルヘッド #ヤフオク #旧車 #バイク整備 #兄弟の話 #修理地獄 #趣味とお金 #レストア #note書きました
コメント