【逆火の原因】初心者向けに1から解説
火炎がガス供給側へ戻る現象です
ここでは
逆火の原因と対策 仕組み
について
ご説明いたします。
報道されていないだけで
事故は日常的におきています。
初心者向けに1から解説いたします。
なぜ逆火がおきるか
逆火がおこりやすい
2.火口の先が外的要因でふさがれた状態になる。
危険な逆火の種類
持続性逆火(じぞくせいぎゃっか)
逆火と同時に吹管内部の混合管に火炎が滞留(たいりゅう)して、
内部でシューという音がしているもの。
放置しておくと混合管が変色して溶け、
炎が吹き出します。
火口先端が閉塞された時(ふさがれたとき)に起こります。
フラッシュバック
逆火と同時に火炎が吹管内を通り抜けて、
ガス供給元まで戻ってしまうもの。
ホースが破裂したり、
調整器が燃えてしてしまうことがあります。
ホース内に混合ガスが出来る時に起こり ます。
逆火は、火炎の燃焼速度より
混合ガスの墳出速度が遅くなった時に発生します。
火がガスバーナー内部に戻ってゆきます。
👇各部名称がわからない方はこちらをご覧下さい👇
逆火する条件
逆火する条件
・火口の先端を加工材料に接触させて火口が塞がれたとき。
・溶けたノロが火口先端に付着し、火口が塞がれたとき。
・火口が高温になって内部燃焼を発生させた場合。
・燃料ガスの供給不足のとき。
・火口の締付け不良や、吹管の整備不良のとき。
燃焼速度の速い燃料ガスほど、逆火しやすい。
逆火の原因と対策
逆火の対策
逆火の原因 | 逆火の対策 |
・火口の先端を加工材料に接触させて火口が塞がれたとき | 逆火の原因と対策 火口の先端を接触させない |
・溶けたノロ(溶解酸化物)が火口先端に付着し、火口が塞がれたとき
|
ノロを付けない。付いた場合掃除する |
火口が高温になって内部燃焼を発生させたとき。
逆火の原因 | 逆火の対策 |
・火口の温度が上がった | 温度を上がったら冷やす |
・燃料ガスの供給不足のとき | ガスを十分に流す |
・逆火した吹管、ホースを使用したとき | 何度も逆火を起こした吹管やホースを使用しない |
・火口の締め付け不良や、吹管の整備不良のとき | 吹管の使用方法、火口の正しい取付操作方法を守る |
以上が参考文献を参照して
すぐに作業出来る対策です。
参考文献からの解釈
要約すると
・ガスバーナーは逆火しやすい。
・ガス(酸素 可燃燃料)の出る量や
ガスバーナー本体が熱くなると同時に
流体的にガスの流れが不安定な状態に
変わり逆火するということです。
以下文献抜粋です
予混合燃焼は燃焼が火炎帯で完結し 低NOx となる利点を持つが、その反面、予混合気が火炎伝播性を有しているため一般に逆火が生じやすい.着火や負荷変動の際など流体力学的に非定常な場合に燃焼の不安定性が生じ,逆火や燃焼振動を引き起こすと考えられる.
乱流燃焼における 数値シミュレーションやガスタービンを対象としたモデル について,これらの課題に対する支配因子の解明や対策が 論じられている一方, 流体力学的には定常に 燃焼するように見える状態でも、ある条件に達すると境界層内において火炎が伝播し、逆火が生じることがある。
火炎からバーナへ熱が伝わる条件の場合では、バーナ温度が徐々に高温となること により、様々な状態が変化し、逆火が生じる速度条件に移行するものと考えられる。
引用
逆火限界付近における層流火炎の局所燃焼速度に与えるバーナー温度の影響
https://www.combustionsociety.jp/fullpaper/156pdf/156_1.pdf
十河桜子(東京ガス株式会社) 湯浅三郎(首都大学東京大学院)
具体的な逆火の対策
1時間、2時間など長時間の使用は危険と
いうことを認識してください。
万が一の逆火を防ぐため逆火防止器を付けましょう
ガスの吹けが悪くなりますが、いたしかたありません。
👇逆火防止器のリセット方法はこちらの記事をご覧下さい👇 https://fujiisyouten.com/2021/04/25/flashback-prevention-device-reset-method/
ガス切断で一番怖いのが逆火です。
使用していてパチンと大きな音が鳴って
火が消えたことはありませんか?
職業でガスバーナーを使用されている方でしたら
誰でも経験のあることだと思います。
なるべくガスバーナーの他の場所から火が出ないように
使用したいものです。
👇修理屋からみた一番逆火に強いガスバーナー👇
【逆火が怖い人は買うべきです】
千代田 A型切断器NEO(火口3本付) 14LT-NEO
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※アセチレン用とプロパン用がありますので 注文時に間違えないようにしてください。 (ガスが出る量の構造がちがいます。)
ガス溶接 逆火 対処
逆火の種類
パチンとなって火が消えるくらいでしたら
まだ安心だといえます。
一般的に、燃料ガスと酸素を器具の中で混合し、
混合ガスを火口から噴出して点火させる事より
始まるため、
取扱いのミスや器具の不備等で
火炎が火口先より器具内に入り込み切断器を破損させます
逆火は避けられません
大きなケガ、事故、切断器の損傷は
避けられます
火が突然消えたらまず行う事
- 高圧バルブを締める
- 混合バルブを締める
- ガスバルブを締める
これを0.3秒くらいで行うように意識してください。
安心な逆火
1.パチン逆火
これは混合ガスと高圧ガスのバランスが悪くなって起こる原因です。
すぐ消えたらもう一度火をつけて酸化炎が出るようでしたら安心です。
2.スパッタつまりの逆火
母材を切っている時に母材が溶けてはねますから
火口について火の入り口をふさいでしまいます。
その場合はあわてずバルブを順番通り締めて
スパッタを取り除く必要があります。
3.火口を母材の脇にぶつけて消える逆火
これも1.と同じように一瞬、混合ガスと高圧ガスの
バランスが悪くなって消える症状です。
危険な逆火
この先はnoteからも読めます。
1.何度もパチン逆火続いているのに火口を交換しない
火口は消耗品です、何度もパチン逆火が続くようでしたら
火口が消耗しきっています。
火口は銅や真鍮でできていますので長時間使っていると
内部が曲がったり、ススが付いてまともな火が飛びません。
2. ガスバーナーの異常による逆火
ガスバーナーは何度も使用しているうちに
バルブや銀ろう付けした部分が消耗してゆきます。
一度でも大きな逆火をしたガスバーナーはつかわないでください
高温の炎が内部を通り抜けています。
内部のOリングやパッキン、針の先端まで焼けています。
大きな逆火になる恐れがあります。
3. スッと火が消えてガスバーナーの中でシュルシュルという音
これが一番危険です。
(現場だと周りの音で聞こえないかもしれません。)
ガスバーナーの中で火がくすぶっているのです。
良くこの症状の時に器頭が溶けたり、吸い込み管部分が溶けたりします。
ものすごく高温ですので火が出る場合があります。
4.器頭が熱がかかり過ぎて消える逆火
器頭に熱をかけ過ぎは
非常に危険です
火口を交換しましょう
逆火は職業柄仕方ないと思いますが、
火の調子がおかしいと思ったら
まず火口を交換しましょう。
ガス針で火口の穴を掃除するのは
根本的な解決ではありません。
高圧のふけが悪い時に行うものです。
アセチレンガス切断器の火口
アセチレンの火口の中は外管と内管に分かれていて
外管の内側、内管の外側についたススは
掃除針では取り除けません。
(どうしてもという方は火口を分解して掃除するしかありませんが、
仕事の効率的に火口本体を交換した方がはるかに速いです。)
👇こちらをご参考にしてください👇
LPガス切断器の火口
LPガスの火口はススが溜まりにくいので
掃除針を通すのは良いことです。
使いすぎやスパッタに注意しましょう。
火口をしっかりとガス切断器に取付ける
火口がガスバーナーにしっかり取り付いていなくて
パチ、パチ、パチ、と連続的な音をともない
火口先や器頭の付け根から火花が出ることがあります。
火口の付け根にパッキンが入っていますので
火口をじわーっとしめて外気が入ってこないようにしましょう。
(締めすぎは器頭のねじを痛めます。)
火口一つでけがをするかしないかが決まっても過言ではありません。
ガス切断器の点検をしましょう
火口を交換しても火が安定しない場合はガスバーナーを疑いましょう。
Oリング、ガスバルブのナットの締め付け、銀ろう付け部分のはがれ
持ち手の付け根部分のはんだの様子
これは普段から注意して確認してください。
出来れば作業前に漏れチェックをしてから使用しましょう。
ガス切断器を扱うときの癖
ガスバーナーのバルブを締めるとき
どのようにしていますか?
漏れを気にしてギュッと締める。
こんな癖のある方はバルブをそーっとしめるように心がけてください。
バルブは繊細にできています。
皮手袋をしていて力加減がわからないと思いますが、
やさしくしめるに心がけてください。
特に混合バルブの針弁は繊細です。
修理では必ず針弁が段付きになっている場合が多いです。
段付きの針弁になると絶対にガスがもれます。
夏場 屋外でのガス切断 逆火対策の装備
火口の交換をマメにして下さい。
夏場での切断中、スパッタでの
火口の詰まりは即、逆火につながります。
すぐに溶け
炎が吹き出してきます。
燃え広がると服にも
炎が移ります。
装備品は安全のため必ず着用しましょう。
ガス切断 ガス溶接に必要な装備品
ガス切断の黒煙は絶対に吸込まないで下さい。
じん肺になります。
興研 取替え式防じんマスク 1181R-03型 126314
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その場合はあなた自身の身を守るため
最低でも以上の装備は用意しましょう
事故やケガをしてからでは遅いです。
逆火の対処方法 まとめ
逆火が起こる状況は様々ですが、
火口による原因と
切断器の使いすぎが大半です。
ガスバーナー ガス切断器は
1時間、2時間など長時間の使用は危険と
いうことを認識してください。
火口はマメに交換しましょう
時々バケツの水で冷やしながら使用しましょう。
使い過ぎは危険です
ガスバーナーは雑な扱いをしないようにしましょう。
ご存じの通りガスは引火すると爆発します。
そのことを忘れないように日々、業務前の点検、
業務中の火口交換はまめに行ってください。
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