ガス切断器の使い方 初心者向け / 一番やさしい - コンプレッサー修理 オーダーメイド復刻部品製造 ガス切断器 CAD製図 / 東京都 江戸川区 藤井商店

ガス切断器の使い方 初心者向け / 一番やさしい

一番優しい ガス切断器の使い方 ガス切断器

 

初心者向け ガス切断器の使い方

はじめに

ガス切断器というのは、工場を壊したり、
鉄の骨組みを切ったりするときに使う道具です。
酸素さんそというガスとアセチレンあせちれんLPガスえるぴーがすという燃えるガスを混ぜて、
とても熱い炎を作って鉄を溶かしながら切っていきます。

解体の”壁倒し”に必要な道具です。

でも、この道具はとてもデリケートで壊れやすいものです。
乱暴に扱ったり、叩いたり、投げたりすると壊れてしまい、
とても危険になります。
また、ハンドル(バルブばるぶ)も優しく回さないといけません。
強く回したり、急に回したりすると壊れてしまいます。

この説明書では、初めてガス切断器を使う人に向けて、
安全で正しい使い方を分かりやすくお話しします。

ガス切断器ってどんなもの?

どんな部品でできているの?

ガス切断器は、いくつかの大切な部品でできています:

切断トーチ(手で持つ部分)

これは、あなたが手で持って使う部分です。
この中で燃えるガスと酸素が混ざって、熱い炎が出てきます。
とても細かい部品が入っているので、ちょっとした衝撃でも壊れてしまいます。
だから絶対に落としたり、叩いたりしてはいけません。

ガス調整器(圧力を調整する部分)

ボンベ(ガスの入った筒)から出てくるガスの勢いを調整する部品です。
強すぎるガスを丁度いい強さにしてくれます。
この中にも繊細な部品が入っているので、
乱暴に扱うと正しく動かなくなります。

ガスホース(ガスが通る管)

切断トーチとガスボンベをつなぐ管です。
酸素用(青い色)と燃えるガス用(赤い色)があります。
それぞれ違う作りになっているので、間違えて使ってはいけません。

安全装置

事故を防ぐための大切な部品です。
これが正しく動かないととても危険です。

どうやって鉄を切るの?

ガス切断は、こんな順番で鉄を切ります:

  • まず、燃えるガスと酸素を混ぜて燃やして、鉄をとても熱くします(約1000度)
  • 次に、勢いの強い酸素を吹きかけて、熱くなった鉄を酸化さんかさせて(錆びさせて)切ります
  • 最後に、切った部分に付いた汚れを酸素の勢いで吹き飛ばします

この作業では、温度や圧力をきちんと調整することがとても大切です。
機械が正しく動かないと、うまく切れません。

なぜガス切断器は壊れやすいの?

壊れやすい理由

ガス切断器が壊れやすい理由は、
中身がとても細かく作られているからです:

細い通り道

切断トーチの中には、ガスが通る細い道がたくさんあります。
この道がちょっとでも曲がったり潰れたりすると、
ガスがうまく混ざらなくなって、きれいな炎が出なくなります。

繊細なハンドル(バルブ)

ガスの量を調整するハンドルは、
とても細かい調整ができるように作られています。
強い力で回したり、急に回したりすると、
中の部品が壊れて、ガスが漏れたり、調整ができなくなったりします。

特別な材料

高温のガスや酸素に耐えるために、特別な材料で作られていますが、
この材料は衝撃に弱いものが多いです。

やってはいけないこと

叩いたり投げたりは絶対ダメ

ガス切断器を叩いたり投げたりすることは、
絶対にやってはいけません:

  • 中の細い道が曲がって、ガスの混ぜ方がおかしくなる
  • ガスが漏れて、火事や爆発の危険がある
  • 安全装置が壊れて、大きな事故になる可能性がある
  • 切る性能が悪くなって、仕事にならない

ハンドルを強く回すのもダメ

ハンドル(バルブ)を強く、速く回す(しめる)ことも避けてください:

  • 中の部品が壊れてガスが漏れる
  • 混合針が傷つき一発でこわれる
  • 細かい調整ができなくなる
  • 部品が早く壊れる
  • 急にガスの量が変わって危険

使う前の準備

作業する場所を安全にしよう

安全のためにガス切断器を使用するときは

作業服 サングラス、マスク、安全帯、革手袋、エプロン、(ケガをしないための装備)をしましょう。

👇ガス切断安全装備について👇

ガス切断 保護具 必要なのは マスク 手甲 エプロン 帽子 ヘルメット 遮光面 ガスマスク 
ガス切断作業の際に必須の防護服や装備を紹介。 革手袋、溶接エプロン、遮光溶接面など、安全な作業環境を整えるために必要なアイテムを確認しましょう。必須の知識も解説します。

風通しを良くする

ガス切断をすると、体に悪いガスや煙が出るので、
風通しの良い場所で作業しましょう。
建物の中で作業するときは、換気扇を回すなどして、
空気を入れ替えてください。

燃えるものを片付ける

作業する場所の近くにある、燃えやすいものを片付けましょう。
消火器も用意しておいてください。
アセチレンあせちれんガスは空気より軽いので、
天井の方にたまりやすいので注意してください。

LPガスえるぴーがすは空気より重く
ガスバルブを大きく開けタイターで
点火しないと火が付きません。

特性によく注意しましょう。

安全な服装をする

次のような安全な服装をしてください:

  • 溶接用の面(顔を守るもの)
  • 火に強い作業服
  • 安全靴
  • 熱に強い手袋
  • マスク(必要なとき)

👇ガス切断安全装備について👇

用具をしっかりチェックして下さい。

ガス切断 保護具 必要なのは マスク 手甲 エプロン 帽子 ヘルメット 遮光面 ガスマスク 
ガス切断作業の際に必須の防護服や装備を紹介。 革手袋、溶接エプロン、遮光溶接面など、安全な作業環境を整えるために必要なアイテムを確認しましょう。必須の知識も解説します。

機械の点検をしよう

見た目をチェック

ガス切断器を使う前に、必ず次のことをチェックしましょう:

  • 切断トーチに傷や壊れた部分がないか
  • ガスホースに割れや傷がないか
  • つなぎ目が緩んでいないか
  • 圧力計(メーター)が正しく動くか

この点検は丁寧にやってください。
何か変だと思ったら、使うのをやめましょう。
機械を乱暴に扱わず、優しく確認してください。

ガス漏れのチェック

石鹸を水に溶かしたものを使って、
ガスが漏れていないか確認します。
つなぎ目や調整器の周りに石鹸水を塗って、
泡が出ないかチェックしてください。

市販のガス漏れチェックをよく吹きかけ
漏れを確認します。

ガス漏れチェック

ガス漏れチェック

困ったときの対処法

 

ハンドルの動きをチェック

ハンドル(バルブ)がスムーズに動くか確認します。
このとき、ハンドルを強く回したり、
無理に動かしたりしないでください。
優しい力で動かして、変に重かったり引っかかったりしたら、
詳しい人に相談しましょう。

安全な使い方

火をつける手順

1. ガスボンベの準備

酸素ボンベと燃えるガス(アセチレンあせちれんLPガスえるぴーがす)のボンベを
安全な場所に置きます。
ボンベは必ず立てて使い、倒れないようにしっかり固定してください。

2. 調整器の取り付け

調整器をボンベに取り付けるとき、適度な力で締めてください。
手で強く締めすぎないよう注意しましょう。

3. 圧力の設定

作業に合った圧力に調整します:

  • アセチレンあせちれん:0.05~0.15MPaめがぱすかる
  • LPガスえるぴーがす:0.2~0.4MPa
  • 酸素(予熱用):0.2~0.4MPa
  • 酸素(切断用):0.4~0.8MPa

圧力調整は、調整器のハンドルをゆっくり回して行います。
急に調整しないで、少しずつ目標の圧力まで上げてください。

4. 火をつける作業

火をつけるのは、この順番で行います:

  • 燃えるガス(アセチレンあせちれんLPガスえるぴーがす)のハンドルを少しだけ開く
  • 専用の点火器を使って火をつける(ライターやマッチは使ってはダメ
ガス切断用 ガスライター

たばこ用のライターを使う人は素人です

  • 炎の様子を見ながら、ガスの量を調整する
  • 酸素のハンドルを少しずつ開いて、いい感じの炎にする

ハンドルを動かすときは、必ず「ゆっくりと」「少しずつ」やることが大切です。
急に動かすと、炎が逆流したり、不安定になったりします。

鉄を切る作業

温める作業

鉄を切り始める前に、切りたい線に沿って鉄をよく温めます。
温めることは切る品質に大きく影響するので、
急がずに時間をかけて行いましょう。

切り始める

鉄が十分に熱くなったら、切断用酸素のハンドルを時計回りに回してして切り始めます。
レバーも優しく操作して、急に押し込まないよう、強い力で締めない様に注意してください。

切る速度を調整する

適切な速度で切ることが大切です。
速すぎると切り口が汚くなり、
遅すぎると鉄が変形したり、熱の影響を受けすぎたりします。

まっすぐ切る

トーチをしっかり持って、一定の角度と速度で動かします。
手がブレないように、できるだけ作業台や道具を使って
トーチを安定させてください。

火を消す手順

作業が終わったときの火の消し方はとても大切です:

1. 切断用酸素を止める

切断用高圧酸素のハンドルを反時計回りに締めて、酸素を止めます。

2. 燃えるガスを止める

アセチレンあせちれんLPガスえるぴーがすのハンドルをゆっくり閉じます。
急に閉じると炎が逆流する原因になるので注意してください。

3. 酸素を止める

予熱用酸素のハンドルを反時計回りで閉じます。

4. ボンベの元栓を閉める

各ガスボンベの大元のハンドルを閉じて、
調整器の圧力を抜きます。

5. 機械をチェックする

火を消した後は、機械に変なところがないか確認して、
きちんと片付けます。

市販のガス漏れチェックをよく吹きかけ
漏れを確認します。

ガス漏れチェック

ガス漏れチェック

困ったときの対処法

よくある問題と直し方

炎が安定しないとき

原因として考えられること:

  • ガスの圧力が間違っている
  • ノズル(先端)が汚れている、壊れている
  • ガスの混ぜ方がおかしい
  • 安全装置が詰まっている

直し方:

  • 圧力設定をもう一度確認して、正しい値に調整する
  • ノズルを専用の道具で掃除する
  • ハンドル操作をもう一度やり直す
  • 安全装置をチェック・掃除する

うまく切れないとき

原因:

  • 温めが足りない
  • 切る速度が合っていない
  • 酸素の圧力が足りない
  • ノズルが擦り減っている

直し方:

  • 十分に温める時間を取る
  • 適切な切断速度に調整する
  • 酸素圧力を確認・調整する
  • ノズルを新しいものに交換する

ガスが漏れたとき

ガス漏れを見つけたら、すぐに次のことをしてください:

  • 火気を遠ざける
  • 換気をよくする
  • ガスを止める
  • 漏れている場所を見つけて修理する(詳しい人に頼む)

緊急時の対応

炎が逆流したとき

  1. すぐに燃えるガスのハンドルを閉じる(反時計回り)
  2. 酸素のハンドルを閉じる(反時計回り)
  3. ボンベの大元のハンドルを閉じる(反時計回り)
  4. 機械を冷やして、壊れていないかチェックする
  5. 必要なら専門家に点検してもらう

火事になったとき

  1. 適切な消火器を使う バケツの水でも可。
  2. ガスを止める(反時計回り)
  3. 逃げ道を確保する
  4. 必要なら消防署に連絡する

お手入れと点検

毎日のお手入れ

使った後の掃除

毎回使った後は、次の掃除をしましょう:

  • トーチの外側の汚れを取る
  • ノズル周りの汚れを取る
  • ホースをきれいに巻く
  • 機械の外観をチェックする
  • 高圧エアーで火の気のないところで
    0.4~0.8MPaでからぶかしをする。

掃除は丁寧にして、機械を叩いたり乱暴に扱ったりしないよう注意してください。

定期的にチェックすること

1週間に1回チェックすること:

  • ガスホースの状態
  • つなぎ目の緩み
  • 調整器の動き
  • 安全装置の働き

1ヶ月に1回チェックすること:

  • 中の部品の擦り減り具合
  • ハンドルの動きの正確さ
  • 圧力計の正しさ
  • 安全装置の掃除

専門家による点検

年に1回の点検の大切さ

年に1回は、専門の業者さんに詳しく点検してもらうことをお勧めします。
この点検では次のことをしてもらいます:

  • 中の細かい部品のチェック
  • ハンドルの調整と校正
  • 安全装置のテスト
  • 圧力計の校正
  • 部品交換が必要かどうかの判断

部品を交換するタイミング

次のような症状が出たら、部品を交換することを考えてください:

使いすぎ、逆火の影響でガス切断器は故障します。

  • ハンドルが重くなった
  • ガス漏れがよく起こる
  • 炎の調整が難しくなった
  • 切る性能が明らかに悪くなった

これらの症状を無理に直そうとして機械を叩いたり、
強い力を加えたりすることは絶対にやめてください。

自分で直そうとして分解しても
あなたには直せません。

※調子が悪くてあなたが分解しても何も解決しません。

安全管理と決まり

守らなくてはいけない法律

ガス切断器を使うときには、次のような法律を守る必要があります:

労働安全衛生法ろうどうあんぜんえいせいほう

働く人の安全を守るための基本的な法律で、
適切な安全具を着けることや、作業環境を整えることが決められています。

高圧こうあつガス保安法ほあんほう

高圧のガスボンベを扱うときの法律で、
保管方法や取り扱い方法が決められています。

消防法

火を使う作業での火事予防や消火設備について決められています。

作業の管理

責任者を決める

ガス切断作業には、必ず資格を持った人や経験豊富な責任者を置いて、
安全管理をしっかりしてください。

手順書を作る

標準的な作業手順書を作って、全ての作業者に知らせます。
特に機械を優しく扱うことについてしっかり書くことが大切です。

教育と訓練をする

定期的に教育と訓練をして、安全意識を高めて技術を身につけます。
新しく始める人には、特に機械の繊細さについてよく教えてください。

上手に作業するコツ

作業の計画を立てる

材料の準備

切る材料の種類、厚さ、形を事前に調べて、
適切な切断条件を決めます。

作業の順番を考える

効率的な作業順番を計画することで、
機械の設定を変える回数を減らして、作業時間を短くできます。

予備の部品を準備する

ノズルやチップなどの消耗品を事前に準備して、
作業が止まらないようにします。

技術を向上させるポイント

基本動作を覚える

ハンドル操作やトーチの持ち方など、
基本動作を正確に覚えることが大切です。
特に「優しく、丁寧に」操作することを心がけてください。

炎を観察する

炎の色や形から燃焼状態を判断する技術を身につけます。

音を聞く

適切な切断が行われているときの音を覚えて、
異常を早めに見つけられるようになります。

手の感覚を養う

トーチを通じて伝わる振動や熱から、
切断の状況を判断する感覚を養います。

まとめ

ガス切断器は工場を壊したり鉄骨を切ったりする作業でとても便利な道具ですが、
その繊細で壊れやすい構造を理解して、適切に取り扱うことが何より大切です。

大切なポイントをもう一度:

  • 優しく扱う: ガス切断器は精密機械なので、叩いたり投げたりすることは絶対にやめる
  • 丁寧なハンドル操作: ハンドルは強く、速く動かさず、いつもゆっくり丁寧に調整する
  • 定期的なお手入れ: 毎日の掃除と定期点検を欠かさず行う
  • 安全第一: 適切な安全具を着用して安全手順を守る
  • 継続的な学習: 技術向上のための継続的な練習と学習を心がける

ガス切断器を適切に使うことで、安全で効率的な作業ができるようになります。
機械の特性を理解して、いつも安全を最優先に考えて作業してください。
初心者の方は、必ず経験豊富な指導者のもとで技術を覚えて、
段階的に一人で作業ができるようになることが大切です。

最後に、どんな状況でも機械を乱暴に扱うことなく、
「機械も大切なパートナー」という気持ちで大事に扱うことを心がけてください。
適切な取り扱いによって、ガス切断器は長い間、
安全で確実な働きをしてくれるでしょう。

何か分からないことがあったら、遠慮しないで経験者や専門家に聞いてください。
一人で無理をしないで、みんなで安全に作業することが一番大切です。

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