木工工場閉鎖後の片付け作業 – 江戸川区での重量機械撤去事例
はじめに
私は重量物の片付けを専門とする業者として、
長年この仕事に携わってきました。
今回は、江戸川区にある木工所の閉鎖後片付け作業について、
実際の事例をもとにその課題と解決方法をご紹介します。
依頼の背景
「木工所が閉鎖して4年経っている。なんとか片付けて空き場所を有効活用したい。」
このような依頼が入りました。
工場を閉鎖してから4年という長期間が経過しており、
お客様としては何とか有効活用したいという
切実な思いがありました。
現場の状況
工場を拝見させていただくと、
重量機械ばかりの状態でした。
木工機械は非常に重く、
機械一台でも1トンを軽く超えるものが多数ありました。
お客様は当初売りたいとのことでしたが、
昨今のメルカリやヤフオク!の状況を考慮すると、
これらの機械を私の所に置いて販売するのは
現実的ではないと判断しました。
約30坪の工場内には以下のような機械が所狭しと並んでいました
- コンタマシーン
- 木工用旋盤
- 昇降機
- かんな盤
- 定盤
- 超仕上げかんな盤
- 木工用フライス盤
- 集塵機
これらの機械は長期間放置されていたため、
状態も良いとは言えず、
最も効率の良い廃棄処分を検討することになりました。
作業における最大の課題
この工場で最も困ったのは、天井が通常の板張りで、
**機械を吊る場所がない**ことでした。
通常、重量機械の撤去作業では天井クレーンや
チェーンブロックを使用して機械を吊り上げて
搬出するのですが、
この工場ではそれが不可能でした。
しかし、何年もこの仕事をしているため、
機械を細分化して分解し、軽くして運ぶという方法
で対応することにしました。
使用した機械工具
作業には以下の機械工具を使用しました
- パレットジャッキ
- フォークリフト(手動)
- 爪ジャッキ2台
- 重量ローラー4台
- 鉄てこ
- フォーク付トラック
- 専用スパナ、電動インパクト
幸い、ぼくは長く中古機械屋を営んでいた経験があるため、
どこを外せば効率が良いかということは熟知していました。
この知識と経験が、困難な現場での作業を可能にしました。
作業プロセスと工夫
重量機械の撤去作業は、
単に力任せに行うものではありません。
特に天井から吊ることができない現場では、
戦略的なアプローチが必要です。
まず、各機械の構造を詳細に調査し、
どの部分を先に取り外せば全体を軽量化できるかを検討しました。
モーターやギアボックスなどの重量部品を先に取り外し、
残った本体部分を複数に分割して搬出する方法を採用しました。
分割しても機械が参ってしまうくらい重い機械です。
パレットジャッキと重量ローラーを組み合わせることで、
分解した部品を安全に移動させることができました。
特に重量ローラーは、
重い部品を床を傷つけることなく
移動させるのに非常に有効でした。
作業結果
30坪くらいの場所に所狭しと並べられた工作機械の片付けは、
3日間かかりましたがきれいに完了しました。
お客様には、
工場が見違えるようにすっきりとした状態になったと大変喜んでいただけました。
料金について
今回の作業費用は60万円未満で完了しました。
比較的スムーズに機械が片付けられたことが、
費用を抑えることができた要因です。
ただし、難航する片付け作業では、これ以上の金額がかかる場合もあります。
料金設定については、江戸川区近辺であれば見積もり料は頂いていません。
弊社から30分以上かかる工場については、1時間につき1万円をいただいております。
費用は基本的に「時間×手間×効率」で判断するしかありません。
現場の状況、機械の種類と数、搬出経路の難易度などによって
大きく変わるため、必ず現地調査を行ってから
正確な見積もりを提示しています。
また、作業をしてみないとわからない部分についてはおおよその金額を
最初にお支払い頂き、後で難解な工賃についてご請求することもあります。
廃棄物の分別について
私のサービスは鉄と機械の処分が専門です。
余分なダンボール紙やプラスチックなどは処分することができませんが、
どうしても廃棄したい場合は、別の産廃業者さんを紹介することも可能です。
適切な分別と処分を行うことで、環境への配慮も怠りません。
鉄スクラップについては、
リサイクル業者へ適切に引き渡しを行っています。
工場閉鎖を検討される方へのアドバイス
工場の主がいなくなってしまうと、機械がただのゴミになってしまいます。
これは残された家族にとって非常に大きな迷惑となります。
工場をたたむときは、資金に余裕を持って、
片付けまでのお金まで計算してから閉鎖することをお勧めします。
「後でなんとかなる」という考えは非常に危険です。
特に重量機械が多い工場では、専門業者でなければ対応が困難な場合が多く、
一般的な片付け業者では対応できないケースがほとんどです。
早めに専門業者に相談し、現実的な処分計画を立てることが重要です。
まとめ
今回の江戸川区での木工工場片付け作業は、
天井から吊ることができないという制約がある中での作業でしたが、
長年の経験と適切な工具の使用により、3日間で完了することができました。
工場閉鎖後の片付けは、想像以上に困難で費用もかかる作業です。
しかし、適切な専門業者に依頼することで、安全かつ効率的に作業を完了させることが可能です。
工場の片付けでお困りの方は、まずは現地調査から始めることをお勧めします。
現場を実際に見て、最適な作業方法と費用を検討することが、成功への第一歩となります。
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